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――回想終了――
とまぁ、こんな訳で、俺の名前は住んでた地域一帯に知れ渡り、最強の不良に仕立て上げられてしまった。
何故か、田中さん達も俺が本当に勝ったと思いこみ、俺を恐れるし。
まあ乱闘状態だったからよく分からなくなるのも無理はないが。
「それもこれも………もう終わりなんだ。」
そう、
引っ越しを終えた今となっては、それらは遠い思い出。
暗かった(色んな意味で)中学時代に別れを告げ、
高校からは新たな生活を送るのだ。
その為に県外の高校を受験したんだから。
「入学が……たのしみだ……」
俺は、新たな生活に期待と希望を想い浮かべ、
ベッドに寝転んで、沸き上がる感情――幸福感を抑えて、眼を閉じ、眠りに入る。
しかし、
この時俺は気づいていなかった。
そもそも、事の発端は何が悪かったのかを。
そして、
俺が受けた高校がどんな所だったのかも。
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