~逃走1~普通に“異常”な入学式。

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春うららかなこの季節。 俺は実に清々しい気分で、通学路を歩いていた。 何といっても今日からやっと、新たな生活が始まるのだ。 ヤベェ、ワクワクが止まらない。 ちなみに俺が通う高校は私立憑神学園(しりつ つきがみがくえん)。 どんな高校かはよく知らない。 県外なら何処でもよかったので、受かりやすさだけを見て受験したのだ。 要は、それだけ必死だったんだ。 「…っと…ここか。」 どうやらいつの間にか着いていたらしい。 目の前には、見た目だけなら極普通の高校が。 門の所にはちゃんと憑神学園の文字がある。 …ここで俺は、青春をすごすんだっっっ!!! 新たに決意を確認し、学園へ、記念すべき第一歩を踏み出した。 無理だった。 「ひゃああああああああぁぁぁ!!!!!!!? わわっ!!?どいてどいてどいてーーー!!!!!」 「へ……?……って、ぎゃあああああ!!!!!!!」 俺の足が大地を踏み締める直前。 なんか……こう…言葉に出来ないぐらい改造されまくった自転車が、交通規制とか大丈夫? ってぐらいの勢いで突っ込んできたからだ。
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