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春うららかなこの季節。
俺は実に清々しい気分で、通学路を歩いていた。
何といっても今日からやっと、新たな生活が始まるのだ。
ヤベェ、ワクワクが止まらない。
ちなみに俺が通う高校は私立憑神学園(しりつ つきがみがくえん)。
どんな高校かはよく知らない。
県外なら何処でもよかったので、受かりやすさだけを見て受験したのだ。
要は、それだけ必死だったんだ。
「…っと…ここか。」
どうやらいつの間にか着いていたらしい。
目の前には、見た目だけなら極普通の高校が。
門の所にはちゃんと憑神学園の文字がある。
…ここで俺は、青春をすごすんだっっっ!!!
新たに決意を確認し、学園へ、記念すべき第一歩を踏み出した。
無理だった。
「ひゃああああああああぁぁぁ!!!!!!!?
わわっ!!?どいてどいてどいてーーー!!!!!」
「へ……?……って、ぎゃあああああ!!!!!!!」
俺の足が大地を踏み締める直前。
なんか……こう…言葉に出来ないぐらい改造されまくった自転車が、交通規制とか大丈夫? ってぐらいの勢いで突っ込んできたからだ。
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