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翌朝、天野は遭難者達が何やら騒いでいる声で目覚めた。
「…いつの間にか寝てしまったようじゃ。」
独り言を言って立ち上がると騒いでいる人間達の元へ向かった。
「おや?」
近くまで来ると遭難者と違う雰囲気の者が三人居るのに気が付いた。
「ここは何処なんだ?あんたら地元の者なんだろ?」
「私達は、ここから1キロほど先の村の者です。お困りでしたら私達の村に移動することをお勧めします。私達は歓迎いたします。」
村の者達と話しをしていたのはダグラスだった。
「どうしたんじゃ?」
「天野、どうやらこの連中の村の近くに墜ちたらしくてな。
こいつら村に来た方がいいって言うんだ、どう思う?」
声をかけた天野にダグラスは村の者との話しを聞かせた。
「どうと言われても…
重傷で動かせない者もおるし、救助が来た時にここにおらんとうまくないだろうからな…」
「生存者は何人いるのですか?」
村の者が尋ねる。
「今、ここにいるのは30人程じゃ、正確にはワシも把握しとらんでな。」
「そうですか。」
天野の話しを聞いて村の者達は顔を見合わせて話し出した。その言葉は現地の言葉らしく理解出来ない。
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