片想いの行方

プロローグ

「好きなんだけど……」

「ごめん。俺、友達としか思えない」

涼に振られたのは丁度一年位前だった。
今はただの同級生。

でも、振られたあとに気まずくなるのは嫌だったから頑張って普通に話しかけた。
そのおかげもあって、今でも仲は良い。

涼は振る前と同じく話してくれるし、あたしも普通に話してる。
じゃあ、告白したときの気持ちが消えたのかというと……
それは違う。

今でもあたしは涼のことが好きだ。
未だ片想い。
そんな簡単に想いを忘れることなんてできない。

だって……
高校入学してからずっと涼のことが好きなんだから……

出会ってからずっと好きだった気持ちが、そんな簡単に消えるはずもない。
もう、片想いも二年目になる。

ふぅ……
あたしも良くここまで片想いが続いたと自分でも感心と、呆れたため息が出る。
ここで、あたしが片想いしているという涼のことを教えてあげる。