8人が本棚に入れています
本棚に追加
/91ページ
「なになに~、美咲、また直君眺めてるの~?」
休み時間に話しかけてきたのは、小学校からの親友、香奈。
「うん」
「眺めてるだけで楽しいもんかね?」
「目の保養~」
「またそれか」
香奈が苦笑したのに気付いたけど、気にしない。
「ねー、ちょっとで良いからさ、話しかけてみれば?」
「いいの、幻滅したらヤダもん」
「でも、直君って評判いいよ?」
「そうだね」
「私も何回か話したことあるけど、悪くないよ?」
「何、香奈も直君に興味あるの?翔君というものがありながら?」
翔君というのは、香奈の彼氏。
香奈と翔君は、去年から一緒の部活で仲良くなって
1年の終わりくらいから付き合いだしてるから、まだ数ヶ月しか経ってない。
「違うよ、帰りに待ち合わせしてたの、翔と。そしたら直君と話してたから」
そういえば、直君と翔君は1年の時から同じクラスだった。
「とーにーかーく、直君、優しげだったよ。美咲にぴったりだって」
最初のコメントを投稿しよう!