シャープペン

6/8
前へ
/9ページ
次へ
《私に勝つって事は、学年トップになるってことよ?》 わかってる?と言うとアイツは自信満々にこう言った。 《まゆかが信じてくれるって言うから、愛のパワーが勝つって!》 思わず、吹き出してしまった。 《ならその本気、見せて貰いましょうか。》 悠一郎だったから、私はここまで変われたのかもしれない。 最初はうるさいって思ってたし、毎日毎日なんで筆箱を持ってこないのかも不思議だった。 でも、不思議で一度素が出ちゃうとそこからどうでもよくなっちゃう。 確かなのは、3年間の中で一番想い出に残って楽しい事。 だから、それと同時に気付けたのかもしれない。 いつも近くにいたから考えたこともなかった。 アイツが…悠一郎が好きだって。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加