シャープペン

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私は知ってる。 悠一郎が毎日カバンに筆箱を持ってきてること。 でも、あえて気付いてないフリをしている。 だって、それがなかったら私は素直になろうとしなかったし、悠一郎への思いも気付かなかっただろう。 別にテストで私に勝たなくても良かったんだけど、毎日筆箱を持ってきてることに気付いてないと思ってる悠一郎への仕返し。 隣りに目を向け、必死に授業に取り組む悠一郎を見てしばらくはこんな悠一郎を見るのもいいかと思いながら、勉強に入った。 結果はどうだったかって? それを知ってるのは私と悠一郎と そして、神様ってことで。 ―Fin―
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