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「……フェリシアーノ!! ──く、目醒めるんだっ、空の──」
(あれ……この声、じぃちゃん? 何に目醒めればいいの、それに……空のって?)
「じぃ……ちゃん?」
フェリシアーノがボヤボヤしているとハリセンを持った女教師がフェリシアーノの頭を叩いた。
「ヴェーっ!?」
「フェリシアーノ・ヴァルガス! 授業中に寝るんじゃありませんっ」
「……ヴェ……、ごめんなさい……」
「先生。仕方ありませんよ。だってフェリシアーノですから」
ソフィアのキツイ言い方にフェリシアーノはしゅんと視線を落とす。女教師は呆れたようにため息を着くと、授業を再開した。
「世界を創ったといわれる花鳥風月陽陰空の妖精ですが……それぞれこう言われています。では、ソフィア、どれか一つでいいんでいえるものはありますか?」
ソフィアは「はい」と返事をすると、落ち着いた声で答えを言い始めた。
「気ままに自分らしく。自分の夢を追いかける自由の象徴……鳥」
「よくできました。えっと次は──」
女教師は次に指す生徒を探し始める。
(それにしてもさっきの夢はなんだったんだろ? あの声、じぃちゃんだよね。……じぃちゃんは何を伝えたかったんだろう)
「じゃあ最後に空は……フェリシアーノ」
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