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アタシの頭の中は混乱していた。
そして…葎が次に発する言葉に、アタシの脳ミソは完全にショートした。
「俺と浮気してくれ…」
俺と……浮気……??
「誰と……誰が……??」
「俺とお前が」
事態を把握していないアタシに、葎は真顔で言った。
アタシはしばらく固まったままだった。
「やっぱり……ダメだよな……??…ごめん……」
葎はまた力なく笑った。
悪かったな、そう言って帰ろうとベランダの方に歩き出した。
「まっ…待って!!」
突然呼び止められてビックリする大好きな人の顔。
そして…アタシは静かに言った。
「良いよ。アタシと浮気しよ」
どんな形でも良い。
貴方と向き合えるなら…
貴方に触れることが出来るなら…
【浮気】でも構わない。
一番じゃなくて、二番目でも……
アタシは幸せだよ―――……
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