Evil of daughter 弐

2/16
前へ
/70ページ
次へ
「あ、そうだわ」 私はいいことを思い付いた。 レンが出してくれたおやつを食べながら考えごとをした。 「どうしたの?リン」 そう、ここは今二人だけ。 元々、この部屋はレンしか入ることを許してないの。だからこの部屋にいるときだけは普通の姉弟として過ごせるの。 「昼から青ノ国に行くわ」 「え、なんで?」 「そんなことどうでもいいじゃない!」 私は頬を染め、そっぽを向いた。 多分レンにも伝わっちゃったと思う。 私が青ノ国の王子が好きなのを。 「じゃあ何か作るよ、王子と一緒に食べれるお菓子を」 「じゃあタルトにして頂戴。私アレ大好き!」 レンに礼を言い、微笑むとレンもニコリと笑った。 「承知しました。我が王女」 そう言うとレンは部屋を出てキッチンに消えていった。 「楽しみだなっ。青ノ国へ行くの」 ー私は知らなかった。私の罪のせいで悲劇が起こってしまうなんてー
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加