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「あ、そうだわ」
私はいいことを思い付いた。
レンが出してくれたおやつを食べながら考えごとをした。
「どうしたの?リン」
そう、ここは今二人だけ。
元々、この部屋はレンしか入ることを許してないの。だからこの部屋にいるときだけは普通の姉弟として過ごせるの。
「昼から青ノ国に行くわ」
「え、なんで?」
「そんなことどうでもいいじゃない!」
私は頬を染め、そっぽを向いた。
多分レンにも伝わっちゃったと思う。
私が青ノ国の王子が好きなのを。
「じゃあ何か作るよ、王子と一緒に食べれるお菓子を」
「じゃあタルトにして頂戴。私アレ大好き!」
レンに礼を言い、微笑むとレンもニコリと笑った。
「承知しました。我が王女」
そう言うとレンは部屋を出てキッチンに消えていった。
「楽しみだなっ。青ノ国へ行くの」
ー私は知らなかった。私の罪のせいで悲劇が起こってしまうなんてー
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