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一時間後、レンは作ったタルトを袋にいれ持ってきた。
「ありがとうレン」
私はレンが来る前に庶民の服に着替えておいた。
だって他の国に黄ノ国の王女が来たなんてことになったら大騒ぎだし、王子に会いにいくとこじゃなくなっちゃうしね。
「着替えたんだ」
「うん。早く行きたいし」
レンは心配な顔をし、心配そうな顔で私を見た。
「一人で大丈夫?」
「当たり前!」
門までレンに見送られ、明るい気分で青ノ国へ向かった。
それから一時間後、私は船や機関車を乗り換えたりして青ノ国へ着いた。
「黄ノ国とは違う雰囲気ね。」
民衆は黄ノ国みたいに貧相じゃなく幸せそうだった。
民衆から王子のことを聞くと餓死しそうな人に王宮の料理をもてなし、職業が安定するまで全力でサポートする人らしい。
そのため、つけ入れられないか、民衆は心配みたい。
王子は民衆から愛されてるということを知ると少し嬉しくなった。
「私と正反対ね。私は恨まれ、彼は愛され…」
恨まれるならとことん恨まれてやるわ。
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