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「ほらー、あっちもああ言ってんじゃん?殺る気なら、視線そらした時点で何か仕掛けるだろ。常識的に考えて」
魔王から常識という言葉が出てきた事に軽い驚きを覚えながらも、悪流はとりあえず銀色の大剣を消す。
すると女性はニッコリと微笑んだ。
「有り難うございます。私はヴァルア・デメテェル。よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げるヴァルアに対し、悪流は軽く頭を掻く。
「……檜山、悪流……です」
辺りを見回すと、何と無く景色が変わった気がした。
花はやっぱり綺麗で、少なくとも無機質なものではない。
変だな、と悪流は首を傾げるが……まぁどうでもいいかと判断してヴァルアに視線を向ける。
「……それで、あたしに何の用でしょうか?」
とりあえず、意図が解らないので悪流は尋ねる。
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