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「……そうですね。」
少しだけ目を伏せて、ヴァルアはニッコリと微笑む。
「何といいますか、放っておけなかったんです。
……納得、して頂けますませんか?」
あまりにも真っ直ぐに言われて、悪流は困惑気味に目を背ける。
「十二聖護士……何でしょう?あたしは、敵のはずじゃないですか。
ピスケラさんだって、次会ったら見逃さないって言ってたですし……」
「……確かに、十二聖護士として失格の行為かもしれませんが」
ゆっくりとヴァルアは悪流に歩み寄り、軽く屈んで頬を優しく撫でる。
「でも、貴女はちゃんと人間ですし、私は――――間違った事何てしていませんって、胸を張れますよ」
そう言って、とても優しく微笑むヴァルアを見ながら、悪流は下唇を噛みながらうつ向く。
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