間章の一『聖女』

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「アクルアクル!我ってばテラいい事考えた!!」 「な、何ですかいきなり?」 「ここに永住しようず!」  悪流は軽く息を吐く。そんな訳には行きませんよ。  ふと周りを見渡すと、子供達がやたらにはしゃいでいる。 「すいません、騒がしくて」  少し困った様に笑うヴァルアに、悪流は小さく首を横に振る。 「このくらいの方が、落ち着きますよ」  それを聞いて、そう、とヴァルアは嬉しそうに微笑む。 「それは良かったです。ゆっくりしていって下さい」  そう言って、ヴァルアは寂れた感じの教会の様な建物に入って行き、悪流もとりあえず着いて行く。  子供達は、突然の客人である悪流に興味津々らしく、凄い見てる。  あまりにも見ている為に、魔王は思わず「貴様『見ている』な!!」とかほざいているが、とりあえず無視した。  ヴァルアはいきなり声を荒げた魔王に少しびっくりしていたが、悪流は気にしないで、軽く流して下さいと苦笑した。
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