間章の一『聖女』

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「……一応、あんまり言いたく無いですけど」  そう言って、困った様な笑みを向ける悪流を眺めながら、んー、とアドロメアは腕を組み、少し考えてから再び問い掛ける。 「……それってさ、本当に本当にアクルにとって必要な事?」  ピタリと、悪流の動きが止まるのを見て、アドロメアは軽く息を吐く。  迷ってるのかな?それとも……。 「まぁぶっちゃけ必要無いだろ、常識的に考えて。  復習とか、あんたのガラじゃないじゃん?やめよぜやめよぜ!」 「……」  無言で、悪流は眉間に皺を寄せる。 「……迷ってんならさ、止めなよ?ロクな結果になんないって、それ。」  そう言って、アドロメアはカラカラと笑う。 「ここでの生活は結構しんどいけど、楽しいよ?帰る場所とかないなら、ここで暮らしなよ!  あたしも、人手とか欲しいしさ?」 「あたしは――――!」  何かを言おうとして、止まる。 「あた、しは……」  ふと、悪流は顔をしかめた。
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