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「……一応、あんまり言いたく無いですけど」
そう言って、困った様な笑みを向ける悪流を眺めながら、んー、とアドロメアは腕を組み、少し考えてから再び問い掛ける。
「……それってさ、本当に本当にアクルにとって必要な事?」
ピタリと、悪流の動きが止まるのを見て、アドロメアは軽く息を吐く。
迷ってるのかな?それとも……。
「まぁぶっちゃけ必要無いだろ、常識的に考えて。
復習とか、あんたのガラじゃないじゃん?やめよぜやめよぜ!」
「……」
無言で、悪流は眉間に皺を寄せる。
「……迷ってんならさ、止めなよ?ロクな結果になんないって、それ。」
そう言って、アドロメアはカラカラと笑う。
「ここでの生活は結構しんどいけど、楽しいよ?帰る場所とかないなら、ここで暮らしなよ!
あたしも、人手とか欲しいしさ?」
「あたしは――――!」
何かを言おうとして、止まる。
「あた、しは……」
ふと、悪流は顔をしかめた。
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