間章の一『聖女』

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「一応ちゃんと、しっかり洗いな?」 「だ、大丈夫ですよ、本当に……」 「安心と信頼の再生力の無駄遣い乙」  悪流は軽く眉を潜めたまま、部屋の景色を眺める。 「……ごめんなさい」 「ん?」  よろよろと、悪流は立ち上がる。 「ちょっと、風に当たって来ますね?」 「ん……ああ、解ったよ。ちゃんと、戻って来なね?義姉さんに怒られちゃうし」  そう言って、ケラケラと快活に笑うアドロメアに、悪流は再び困った様な笑みを向けた。
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