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「……行くか?」
煙草を吸っていた走馬を見付けて、はい、と一言アクルはうなずく。
「あ、ちょっと待って下さい。」
まだ暗い空を見上げて、アクルは目を閉じた。
沢山の者達と出会った。優しくしてけれた者。敵対した者。死別した者。
最初に優しくしてくれたサルバリさん。あたしに親切にしてくれたメリーさん。あたしを、五区で雇おうとしてくれたレグリアさん。
あたしを見逃してくれたピスケラさん。凄く強かった、喰鼠さん、狂狼さん。助けてくれた、コルオンさん。コルピオさん、オピュクルさん……天鵬さん……あれから、どうなったのかな?
優しかったヴァルアさん。ライブルさん……アドロメアさん。
酷い事をしてしまった蛇影さん。すぐに死別してしまった異守さん。
ここにいて良いと言ってくれた、親友の音兎さん。キャンスァルさん。待っていてくれてる走馬さん。
あたしを、温かく抱き締めてくれた、大好きでもう会えない牛若さん。ずっと一緒にいてくれた、魔王の釈迦さん。
あたしを産んでくれた、お母さん。
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