間章の二『三区にて』

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「とりあえず、魔王は今一人で行動してるんだよね?」 「ああ、そうみてー。何か魔族に狙われてるみてぇなんだよな、何故か。  でも、アエアリス先輩によるとお供の奴がいたんだっけ?」  キャンスァルの言葉に、ん~、とジェミニアは眉間に皺を寄せる。 「実際顔見た訳じゃあないからねぇ。十二支にも狙われてるみたいだし、それはないんじゃあないかな?」  五区でも見たという報告があったね。十二支も二人くらい現れたみたいだ。片方は死んだらしいけど片方は解らない。 「そんでよ、何か情報とかあるか?」 「少なくとも、この三区には来てないなぁ……人間も魔族も狙ってるなら、どこに行こうとしてるのかさっぱり解らないし」  ……五区か、六区か……十一区も治安が甘いし、行きやすいのはあの辺りかな。
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