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「……音兎の、知り合い……ですか?」
とりあえず言葉が通じた事に異守は安堵の息を漏らす。
「ええ、まぁ……アクルさんの事、すげぇ心配していやしたぜ?」
武器をかきけし、悪流は震える。思い出す。友達だ。
あたしが言ったんだ。友達になってと。音兎さんも承諾してくれた。
…………懐かしいなぁ。
両肩を抱き締め、悪流は荒くなった呼吸を落ち着ける。それほど日数がたっているわけでもないのだが、数年はたったかのように感じた。
……でも、だけどもういい。いらない。
「……万龍の居場所……教えて下さい」
かすれた声で悪流は言った。
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