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「……じゃあ、いいです……」
少し考えて、悪流はふと疑問に思っていた事を尋ねる。
「そう言えば……何で魔族の方々って、あたしの居場所が解るんですかね?
喰鼠さんもあたしの居場所知ってたみたいですし、万龍だって、あたしの居場所解ってて襲って来ましたし」
それを聞いて、異守は少し考える。
「魔王の魔力は独特ッスからね。いつ新しい魔王が現れてもいいように、魔王の居場所を感知出来る宝玉があるんすよ」
そうなんですかと、悪流は軽く腕を組む。そう言えばイケメンバードさんも、あたし迎えに来ましたね。いきなり腕を切断されたけど。
「それと……多分、監視されていたのかと……」
「監視、ですか。」
コクりと異守は頷く。
「ええ。多分……牛若さんと、音兎の姐さんにバレない様な事が出来る方は、恐らくはただ一人。」
一呼吸おいて、異守は言った。
「邪星十二支の一人、蛇影(じゃえい)という方です。」
「蛇影……」
そう言えば、牛若さんも厄介だって言ってたな。
…………牛若、さん。
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