間章の三『カケラ』

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「……じゃあ、いいです……」  少し考えて、悪流はふと疑問に思っていた事を尋ねる。 「そう言えば……何で魔族の方々って、あたしの居場所が解るんですかね?  喰鼠さんもあたしの居場所知ってたみたいですし、万龍だって、あたしの居場所解ってて襲って来ましたし」  それを聞いて、異守は少し考える。 「魔王の魔力は独特ッスからね。いつ新しい魔王が現れてもいいように、魔王の居場所を感知出来る宝玉があるんすよ」  そうなんですかと、悪流は軽く腕を組む。そう言えばイケメンバードさんも、あたし迎えに来ましたね。いきなり腕を切断されたけど。 「それと……多分、監視されていたのかと……」 「監視、ですか。」  コクりと異守は頷く。 「ええ。多分……牛若さんと、音兎の姐さんにバレない様な事が出来る方は、恐らくはただ一人。」  一呼吸おいて、異守は言った。 「邪星十二支の一人、蛇影(じゃえい)という方です。」 「蛇影……」  そう言えば、牛若さんも厄介だって言ってたな。  …………牛若、さん。
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