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「…!ここは!?」
「村の病院じゃ」
リュウはあの直後に同じく儀を受けていた青年に助けられ、病院に運ばれていた。
「…村長……俺は、俺は合格なんですか!?」
「案ずるな。お前さんはきちんと目標を達成した。 だから合格じゃ。……ただ…」
「よかった…。 って村長、ただ何です?」
リュウは慌てて聞き返した。
「ただ…お前さんと同じくして儀に参加していたスイが……行方不明なんじゃ……。」
「……!!村長!俺‥俺‥スイを見たような気がします…!」
「まことか…?まず落ち着け。リュウ。話してみよ。」
リュウはゆっくりと深呼吸をし、説明した。
ドラゴンの襲来、
黒き炎を纏う男、
自分の経験した全てを話した。
「…なるほど。リュウ、お前さんはその男をスイだと思うんだな?」
「はい…。恐らくは。」
「スイを追いかけたいか?」
「もちろんです。」
「よかろう。ついて来なさい。」
村長は病院から出、村の奥にある洞窟へと向かった。
カツカツカツ…。
そして広く、鎖が大量にある部屋についた。
「ここは封印の間。その昔、邪悪なるものを討伐したという伝説の剣士、トゥードの魂が封印されている。」
「伝説の戦士の魂!?」
「そうじゃ。これからお主にはこの魂の器になる資格があるか試させてもらう。」
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