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世界っていう言葉がある
ほんの少し前まで 私は世界っていうのはケータイの電波が届く場所なんだって思っていた
でも今は
ピッピピ
少女はコクピットに座ってメールを打っていた。
ピッ
ピッピ
君との距離が広がるにつれて
メールが届く時間も
ピッ
だんだん大きくなっていく……
[宛先までの距離:75288006000km]
「こんなに……」
中継サーバーは公務優先……
「仕方ないか 私用だもんね……」
少女はコクピットから空を見た。
世界の境界線が
少しずつ見えなくなる……
自分が今 何処にいるのか時々 分からなくなる
ピッ
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