*第一章*

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『見つけました』 「え?」 何処からか【声】が聴こえるが何処か解らない。 『お城に招待致します』 「お城に…」 何処の国の? ベルサイユ宮殿とかそこら辺だろうか? ありすは首を傾げる。 『はい♪僕等は貴女を待ちわびております故、早く参りましょう』 「私を……」 待ちわびていた? 何故? 『───なんだから当たり前です』 「え?」 何て言ったの? 大切な部分が聞こえなかったような気がする。 だけど【声】の持ち主の人物が見えないから別に気にはしなかった。 「貴方は一体…?」 『僕は貴女の案内人』 「案内人?何処の?」 『来てみれば解ります。さぁ手を』 「手……?」 言われれば右手を出す。 すると何かに握られる触感を右手に感じた。 「えっ…?」 『息は止めないで下さいね』 そう言われたら一瞬世界が暗闇に堕ちた。
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