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全校生徒が校庭に集まり、新入生のいる体育館に行くと、準備が始まる
自分の担任になったクラス「6年2組」をベテラン教師達が整列させているのを自分以外の新任教師達と、少し離れて見ていた
流石に、てきぱきと指示を出すベテラン教師達を見ながら、またもや、不安がこみあげてくる
「俺に出来るかな…」
そう呟いた時だ、フワリと少し強い風が吹き、桜が瞼にくっついてきた
「わっ」
少しビックリして顔を上げ、花びらをはらった
自分の声に、回りの生徒達がくすくすと笑っている
「……」
少し恥ずかしくなり、違う方に視線をそらすと…
一人の少年と目があった
少年は白いワイシャツに黒いパンツでかなり細身
そして白い肌に真っ黒な髪
少年は裕司を見て口許だけでゆっくりと笑みをつくった
裕司は何故か、その少年から目が放せなくなる
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