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真希と純は5分位走り公園へ入った。
息切れをしている純の胸ぐらを真希は掴み叫んだ。
「お前!!
あいつらとどういう関係だ!!」
手を振りほどこうとするが真希の握力が強く解けない。
「どうって…2日間仕事任されたんだよ!!」
純は何がなんだかわからず真希に叫んだ。
「仕事…?」
真希の力が緩くなり純は真希の手を解いた。
「なんか命狙われるから守ってくれって言われたんだよ!!」
「何…!?
そいつの名前は!?」
真希は叫ぶ。
「確か……Dr.マッドとか言う人だよ!!」
その瞬間、真希の表情は変わった。
「Dr.マッド……お前!!」
また胸ぐらを掴まれた。
「何だよ!!
まさか…風見が命を狙ってる奴か!?」
純は真希から離れ拳を握り構えた。
「風見が¨God Tears¨を狙ってる理由は何だ!?」
「違う!!
あれは元々私たちの物だ!!」
え…?
純はまた話が見えなくなった。
「どういうことだよ?」
純は戦闘体制を止め真希に近づいた。
「あれは…」
真希が言おうとすると公園の入口にニコルソンが現れた。
服は焦げ、煤が頬についているが無表情で立ち尽くしている。
「モウ追ッ手ガ来タノカ。」
ニコルソンは首をゴキゴキ鳴らしながら近づいてきた。
「¨God Tears¨は返してもらうぞ。」
真希は下向きに両手を重ねニコルソンを睨む。
「monster!!!!!」
ニコルソンが叫ぶとボロボロのスーツは破け、露わになった肌から毛がすさまじい勢いで生え、鼻と口は出っ張り牙が生えていった。
「な…何だよ…あれ…」
純は真希に尋ねた。
「¨God Tears¨は認められた者のみが使える力…認められなかった者が使うとあのように理性を失った獣になるの…」
真希はこめかみに汗を一滴垂らしていた。
「あの…」
純は恐る恐る尋ねた。
「何!?」
真希は少し怒り気味で答えた。
「俺…それ打たれたんだけど…」
「え…!?」
真希が呆然としているとニコルソンが
「ワォォォォォン!!」
変身が完了したらしく空に向かって吼えていた。
「お…狼男!?」
純が驚いて座りこんだ。
「あれは¨monster¨のアビリティ…モデルはwolfよ」
「アビリティ!?
モデル!?」
次々と起こる現実についていけずパニックになっていた。
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