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「んじゃ、いってきまーす。」
「あ、うん。気を付けてね。」
「はーい」
マフラー巻いて、
リュック背負って、
靴を履けば私はいつものように玄関のドアを開けて学校へ行く。
今日は晴れらしい。
このアパートから見える日の出が好き。
「わ、今日は一段ときれー。写メ、写メっと。」
綺麗な朝焼けは携帯にきちんと残してある。
今までにもいくつか撮ったやつがある。
私ってば朝焼けと夕焼けが好きだからさ。
「わ、時間!やばいやばい!」
急いで自転車に乗ってバス停まで直行。
「(やっぱ今日はきれーだなー…)」
まだ白い息を吐くほどの寒さだけど朝焼けが春を知らせた。
「(もう2月下旬だしね)」
朝焼けを眺めながら春を感じてた。
大嫌いな春を。
バスに揺られて30分。
そんな田舎に通う高校がある。
まあ、嫌いじゃないけどね、田舎。
ただバスの本数だけ増やして欲しいかな。
一時間に一本はなかなか厳しいもんがあるよ…
そんなところを毎日通ってる。
まあ、わりと普通な学校。
7:30 ~♪
「ふぁ~ねっんむっ…」
課外授業終了。
「あ…だめだ眠い。むり。」
若干睡魔に負けそうになりながら机に伏せる。
「…まぶっ!」
直射日光を浴びる。
「あーおはよ。今日も眠そうだねー。はは」
課外のサボり魔め、私の友人。
「いやもう眠いですよ旦那。」
「春だからかねー」
ああ、それは違っていてほしい。
「さぁ…?」
まあ適当に、ね。
「そいや今日半日じゃん!」
え、うそ。
「…そうだっけ?」
記憶にございやせん。
「そーだよー11時に帰れるんだよー」
まじですか。
ほんとですか。
「いや来たね。」
「来ましたな。」
「来たな…!」
「来ましたね…!」
「よしっ!やる気出てきた。今日は2限だけ。頑張ろうか。」
「やる気出ますよねーでも時・間・割。」
時間割表に目を向ける。
「!」
「ね?」
今日は2限とも不得意教科です。
萎え。
10:50 ~♪
終業の鐘の音が鳴る。
「よしきました。」
「はい、きました。」
「「さようなら!」」
今日は心が晴々とした状態で帰れそう。
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