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「 なるほど、じゃねぇよ。
つか、どうやって見つけ出すつもりなんだ? 」
「 ………… 」
NO PLAN.
ストーカーを見つけ出す、とは言ったものの、ほぼ衝動的に思い付いたものに作戦などある訳がなかった。
「 言い出しっぺが考えなくてどうする……。
まぁここは俺が一発でおびき出すとっておきのヤツをやってやるよ 」
黙り込んでいた俺を見かねてか参謀長気取りの翔が任せておけとばかりに胸を叩く。
「 ほ、ホントか!?」
「 まぁ見とけ 」
翔が椅子を引き、立ち上がるとすっ、と息を吸い込み出した。
俺はその様子をじっと見つめる。
「 椿 真十郎のストーカー!!
出てこいやぁぁぁぁぁっ!!! 」
突然の事に身体が飛び上がった。
翔は俺の側で教室中どころか、隣のクラスにも聞こえるぐらいの馬鹿デカい音量で叫び出したのだ。
翔がにんまりと笑う。
何故かやり切った感のある顔が更に憎たらしさを呼び起こす。
俺を含めクラス中が怒る事も忘れ呆気に取られているがやはり翔は周りの気にするような素振りは見せなかった。
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