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「あの…、そういうわけで…今回は見逃してほしいなぁ…って…」 「そうですよ。ユノひょん、英知を受ける彼に学年末も1位取れなんて無謀で酷にも程があります」 「………。おい。それより何でお前がここにいる」 「それはこっちの台詞です。乗り込んできたのはあなた方ですよ」 俺の真横にはチャンミンさんがいて、彼と対面しているのはユノ。 俺たちの隣では、まるで別世界のようにジュンスとユチョンが黙々と勉強している。 ユノの痛い視線から少しでも逃れようと、チャンミンさんの背中の影に隠れようと身を退いた。 「こいつがお前んとこにいるから来いって言ったんだよ」 ユノってば怒ってるし…。やっぱり期末テストは1番取るって言った約束…守れないからかなぁ。 中間テストで散々な結果だった俺は、軽々しく『期末は1位になる!』なんてとんでもない発言をしてしまい、迎えた12月。 テスト初日を明日に控え、さすがに受験勉強をしながら学校の試験対策をするのはちょっときつい。 このまま黙って、俺がトップを取るつもりだとユノに誤解されたままで、結果だけが届くのはまずい…。 だけど俺1人では、ユノに立ち向かえる勇気もなくこの時期に失礼と思いながらユチョン宅に伺い、チャンミンさんに事情を説明して、ユノを説得してもらおうと試みたのだが…。 「だからって、これは俺とジェジュンの問題だろ。お前はちゃんと自分の生徒の勉強みろよ」 「僕の生徒は誰かさんのとこと違うので大丈夫です」 んん?チャンミンさん、さりげなく俺のこと傷つけてない?刺があったような…気のせいかな…。 「はは~、チャンミンてばこのパク・ユチョン君のことそんなに信頼してたのー?照れるぅ!」 「あなたは黙って数式解いてなさい。でないと今日の課題3倍に増やしますよ」 「………」 ユチョンはすぐに視線を俯けて、ノートとにらめっこ。チャンミンさん、恐ろしい……。 「おい、ジェジュン。何でこいつ巻き込んだんだよ」 「だって…。俺だけじゃユノに勝てないもん……」 「ったく…面倒なことすんなよな」 ユノは重くため息をつき、再びチャンミンさんは口を開いた。 _
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