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涙が、止まらない……
千春さんや奈々ちゃんのためなのか、それとも一生懸命生きようとした過去のあたしのためなのか ── よく分からないまま、あたしはただ悲しくて泣き続けた。
そばにはあの前世占い師が、気持ちの悪い笑みを浮かべたままじっと突っ立っている。
「そして今度はネット心中というわけだ。で?今度は何がいいかね?戦場に散るかね?病気と戦うかね?それとも干ばつ地帯に生まれて一か八かのサバイバルやるかね?」
「もしかしてアンタが……千春さんや奈々ちゃんを殺したの?」
かすれた声であたしは尋ねた。
「まあ、そういうことになりますかね。」
「!?」
「所詮、人の命なんてこんなものですよ。ははははは。」
男の乾いたバカ笑いが、あたしの頭を怒りで真っ白にした。
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