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「ザッケんなぁぁぁぁ!!」
その後何を叫んだか覚えていない。── 怒りを押さえることも出来ず、あたしはただ無我夢中で男につかみかかった。
あたしの怒りを前にして、なおも男はずっと笑っていた。まるでこの世に生を受けた全人類を嘲笑するかのように──
黒一色だった夜空に藍色が混じり始めた頃、ようやくあたしは目を覚ました。
机の上に突っ伏してそのまま寝てしまっていたためか、身体の節々に鈍く痛みが残っている。
ママがかけてくれた毛布のおかげか、少しも寒くはなかった。
闇の中、そこだけぼうっと四角い光を放っているパソコンを、あたしは恐る恐る覗く。
あたしが眠ってしまった後、Drアザゼルからメッセージが来ていた。自分と合流した後、スマホを海に棄てるようにと書いてあった。
あたしは手早く文字を打ち込み、彼に返信した。
2020/05/22 5:19
ナギサ
ドタキャンごめんなさい。
私やっぱり生きて行こうと思います。
いろいろ相談に乗ってもらってありがとうございました。
Drアザゼルからの返事はなかった。
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