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「友達にしか思えない…ごめんなさい。」
まっすぐ目線を合わす彼女は凜としている。
力強くもある声に迷いは感じられない。
しかし、深い悲しみに襲われる事はなかった。
やっぱりな。
どうせ俺なんか。
今思い返せば当然の答えと納得できる。
彼女の何に惹かれたのか。
彼女の何を知っていたのだろうか。
そして、彼女は僕の何を知っていたのだろう。
恋愛への憧れと弱い自分からの脱却でしかなかったのかもしれない。
一緒に自転車で帰る日が多かったせいか、一人で帰る下校道はいつもより暗く感じた。
落ち着かない心は、フワフワと漂っているようだ。
また、病気のせいにしている自分がいた。
生れつきの心臓病。
何で自分が障害者なのだろう?
もう少し運動ができたらモテたのかな?
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