旅ノ始マリ

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  母「そうだ!N2k.!」 「何だよ?小遣いくれるの?」 母「んな訳ないじゃない♪ 警告よ、警告♪(笑) 草村に入っちゃダメよ!野生のポケモンが飛び出すから。 自分のポケモンを持っていれば大丈夫なんだけど…… つまり、他人のポケモンを奪えば…ね?」 「草村怖いよ捕まるよー。行きたくな~い。」 母「…それじゃ、行ってらっしゃい!」 「……。」 母「行ってらっしゃい!」 「…あの、どうしても行かな」 母「ダ・メ・♪」 「…ですよねーっw」 母の黒い笑みに背中を押され、俺は涙目で家を出た。 「…やっと着いた。」 どんなに短い距離でも、行きたくないものは行きたくないんだ。 どれだけ嫌かというと、 25mをたっぷり3時間かけて歩くくらいだ。← さて、俺が来た証としてノックでもs… 【どんッ!!】そ 「あでぇっ!!?」Σ 俺がドアの前に立った瞬間、激走してきた たくあんと盛大にゴッツンコした。← 勢い余って地面に倒れ込む。 た「Σっ! 何だってんだよー!」 「うっぐ、いってぇーー!」 あまりの痛さにその場でうずくまる俺と、突然の出来事にムッとしながら立ち上がる たくあん。 あんなに勢いよくぶつかって、よく平気でいられるよな。 いや、マジで。 酷く腫れ上がったたんこぶを抑えながら、ヨロヨロと立ち上がる。 た「って、なんだN2k.か! おい!湖に行くからさ早く来いよな! 遅れたら罰金100万円だからな!」 何事もなかったようなケロッとした態度に少しイラッとする。 こっちは血が滲んで赤紫色になってく たんこぶに苦しめられてるっつーのに。 「おっおい、ちょっと待」 たくあんは俺の返事も聞かずに走って行ってしまった。 が、すぐ先で止まった。 た「ああっ!!」 あ、走って戻って来る。まだ何かあんのかな? たくあんは俺の前に戻って来るとこう言った。 た「わすれもの!」 そしてまた何事もなかったように家へ帰っていった。 「いつも思うけど、やっぱ たくあんって… そそっかしいよな。」
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