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「では、この報告書に今回の内容は全て記入していますので、宜しくお願いします。」
腕に装備しているCOMPと呼ばれる装置はDBの資格を得ると悪魔を格納できる機能が追加される。
通常機能でメールや通話なども可能であり、最近では所持するDBへ何か影響を及ぼすものもあるらしい。
任務の報告なども、新宿バベルの中央制御室にいるDB管理機関の山本長官はメールで希望したりもするのだが、スネークマンは過去のジャミング事件などのせいもあり、メール報告を疎い本人からの書類での報告しか受け付けない古風っぷりであった。
「ご苦労だったな、月満。今は調査依頼もとくにないから休暇を取るといい。」
「ありがたいですねぇ~ここのとこ連続で護衛やら調査やら任務がきてましたしね…ちょっとゆっくりしますよ。」
「あぁ、そうだ。帰る前に邪教へ寄ってくれ、主が何か聞きたい事があるそうだ。」
「へ?珍しい事もあるものですねぇ~了解しました、このまま立ち寄ってみますね。では失礼します。」
「まぁ待て、お前はいつもせっかちでいかん。訓練生だった頃から…」
目をかけるDBがこうして報告とはいえ立ち寄る事が嬉しいのであろうか、毎回訓練生時代の話から始まり最後には説教になるこのスネークマンの長い話を聞いてはいられないと足早に出口へ向かい、手早くドアを開けて再び挨拶だけして部屋をあとにするのは亮だけではないはずである。
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