Valentine's Day Kiss1

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「それにしても…邪教からの呼び出しなんて、珍しいわぁ…」 邪教と呼ばれるそこは、悪魔を研究する専門機関であり悪魔の合体はここでしか行われない。 よってDBは邪教へは何度も足を運び悪魔の合体や登録などを行う。 合体は専用のマシンで行うのだが、成功率が一定ではないため破産したDBも少なくはなかった。 それだけ自身が相棒にと思う悪魔への気合なのだと思うと1回の合体毎に料金を徴収する邪教がこのトウキョウで一番儲けているのでなかろうかと亮は常々思う。 「こんにちは~スネークマンからお話聞いてきました~」 「おぉ、月満か。待っていたぞ。」 亮を迎えたのは主と呼ばれる邪教の主人であり、長年悪魔の研究に全てを注いでいる長い白髭とローブ姿がトレードマークの老人男性である。 育ちゆくDBと常に接しているせいもあるのか彼は老人らしからぬ柔軟な思考の持ち主で常に新しい悪魔実験に挑戦しているらしい。研究への追求だけにはとどまらず、おかしなジョークなども考えては部下に披露し無理矢理笑わせているという少々困ったじじぃとも言えよう。 と、主が留守の際に部下の悪魔研究員が亮に零した内容から亮はそうこの主を認識している。
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