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校舎案内だけ、と思ってグルグル回っていたけれど、改めて回ると意外と楽しい。良いところ、悪いところ含めて、新しい発見があったり。
マサル君は喋ることが好きみたいで、どこかに良いところ発見センサーが付いてるみたいに、どんどん喋る。お喋り好きなテツがびっくりするくらい。
「ここが体育館で、更衣室は入り口前の廊下にある。まあ、みんなで行くから迷うことはないよ。今日は水曜日だから、今はバレー部が練習してる」
「タツはバスケ部で、俺が剣道だぜ!」
「一緒じゃないんだ? 仲良しだから一緒だと思ってた」
「テツは、剣道一筋だよ。オレは友達に誘われたから」
「へぇー。じゃあ、宇佐見さんは?」
ああ、やっぱりそうきますよねー。
体育館に来れば、部活の話題になり、それを私に振られるのは自然の流れだ。でも、私にはちょっと……!
「え、私? わ、わたし?」
「うん。あ、もしかして帰宅部だった?」
「あ、えっと……そう! そうなの!」
「そっか。ごめんね。言いにくい質問しちゃって」
「いやいや! 気にしないで、大丈夫!! ホント!」
「ありがと」
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