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予想通りと言うか、女子はイケメン好きと言うか。
峰高君はさっそく女子に囲まれ、四方八方からの質問攻めに遭っていた。その固まりには若干目を輝かせる男子もいた。
(あんなに格好いいと、憧れるのかも。)
その様子を見たのはほんのちょっとで、私はすぐさま宿題プリントを写す作業に戻った。早く写して、二人に見せなければ!
シャーペンはゴリゴリと鳴いていた。
一時間目が終わるころにはすっかり写し終えた。これで追加課題は免れた!
「タツ! プリントありがとね」
「宇佐見さんの役に立てたから、お礼はいらないよ~」
「はいはい。じゃあね」
「またお昼だねー」
タツ、だけに限った話じゃないけど、私がお礼を言ったときの二人の決まり文句。スッキリしない。
でも、言ったんだし!と切り替えて、今度は私のプリントを葵に渡した。
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