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四球を出し一死満塁となった。
すると、監督が僕のほうを見た!!
「おい!空原!投手交代だ!!今日はこのチームの最後の試合になっちまうだろう!……」
監督はうつむき少し寂しげな表情をしていた。
「…本当にお前には出場機会を与えてやれなくてすまなかったと思ってる。
しかし、試合に勝つためには仕方なかったんだ!……それは分かってくれ!
後ほんの少ししか登板できないけれど思い切って投げてこい!!
俺はお前がここぞというときに強い投手だってことはちゃんと知っているからな!」
「監督………はい!!全力で投げてきます!!」
空原は監督が自分の事をしっかりと思ってくれてたことを知り、少し感動していた。
そして僕に最初で最後の公式戦のマウンドに立つ機会がくれた。
ほんのわずかでもいい。
僕はマウンドに立てることがうれしくてしょうがなかった。
監督「よし!行って来い!!」
僕はマウンドに着いたらまずあたりを見回した。
公式戦でのマウンドは練習試合でしか投げたことがない僕にとって、とてもすばらしい光景だった。
練習試合ではあまり観客がいないが公式戦では数え切れないほどの観客がいる。
みんなの視線が僕に集まる。緊張や恐怖感!
いろいろ感じたけれど僕はそんなことより公式戦で投げられる喜びのほうが大きかった。
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