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春うららかな、この季節。
白城(ハクシロ)学園の入学式。
誰だか分らないお偉いさんの、長ったらしいお祝いの言葉…。
今日から、僕はここで生きていく。何がどうなるかは、分からないけど、何だかやっと自由になれた気がする。
「新入生代表、小日向 冬夜」
『はい』
僕、小日向 冬夜(コヒナタ トウヤ)は学年首席で入学したため、新入生挨拶と、面倒なことを押し付けられた。分かっていれば、多少、手を抜いたのに…。
ザワザワ...
僕が壇上へと向かう途中、周りが騒がしくなったが、僕には関係のないことなので、無視してマイクの前にたった。
騒がしかった周りは、シンっと静まり返り、みんな真面目なんだと、僕は少なからず、関心していた。
一度、全体を見回してから、深く息を吸い込み、適当に考えた挨拶をすました。
挨拶を終え、元の席に戻り、残り少ない式を眠気と格闘しながら過ごした。
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