7人が本棚に入れています
本棚に追加
月明かりが眩しいその日の夜…
剣護は一人、御坂山(みさかのやま)で修行をしていた。
「──────せいっ!」
一本の竹に向かい、剣護は刀を降った。
竹に小さな切れ目が入る。
「…ふぅ。俺もまだまだだなァ」
ため息をつきながら言った。
「剣先から生まれる衝撃波…これで竹が斬れる!…なんてのはやっぱ出来ねぇよな」
刀を鞘に収め、松明に火を灯した。
「今日のところはひとまずこれで…ん?」
剣護が帰ろうとした時、ひゅぅうと上から風を切るような音が聞こえてきた。反射的に上を向くと、大きな岩のようなものがこちらに向かって落下してきていた。
「な、何だありゃぁ!」
逃げようとする剣護。しかし間に合う訳もなく…
「のわぁああああッ!!!」
最初のコメントを投稿しよう!