第壱話~百鬼夜行~

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月明かりが眩しいその日の夜… 剣護は一人、御坂山(みさかのやま)で修行をしていた。 「──────せいっ!」 一本の竹に向かい、剣護は刀を降った。 竹に小さな切れ目が入る。 「…ふぅ。俺もまだまだだなァ」 ため息をつきながら言った。 「剣先から生まれる衝撃波…これで竹が斬れる!…なんてのはやっぱ出来ねぇよな」 刀を鞘に収め、松明に火を灯した。 「今日のところはひとまずこれで…ん?」 剣護が帰ろうとした時、ひゅぅうと上から風を切るような音が聞こえてきた。反射的に上を向くと、大きな岩のようなものがこちらに向かって落下してきていた。 「な、何だありゃぁ!」 逃げようとする剣護。しかし間に合う訳もなく… 「のわぁああああッ!!!」
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