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「…オイラたちに任せな!」
すると、白と黒の二つの勾玉がふよふよと飛んできた。
「あ゛」
依颯がやばそうな顔をした。
「何?この勾玉…」
「お、お姉ちゃん、実はね…」
依颯は、依成にこの勾玉について話した。
話によると依颯は、ある日勝手に勾玉に式神を宿してしまったらしい。
式神とは、神職が使役する鬼神のことで、人心から起こる悪行や善行を見定める役を務めるものだと言う。それをどうして依颯が使役できるのかは謎であった。
「そうだったんだ…まぁ詳しい話はあとにして、今はその式神に任せるわ」
「承知した!」
勾玉は、岩の表面に彫られた文字のようなものを読み取り始めた。
「これは普通の人間には読めないね~」
「ああ、かなり特殊な文字で表されている…分かり易く言うと『この石、スサノヲノミコトが神器により魑魅魍魎(ちみもうりょう)をここに封印す。ゆえに何人たりともこの封印を解くべからず』ってな感じ」
勾玉が彫られた文字を解読し、訳した。
「スサノヲ…」
依成は深刻な顔をした。
「あぁ、あの伝説通りならコイツにはとんでもない代物が眠ってるってわけだ」
黒い方の勾玉が自慢げに言った。
なぜこんな代物が突然、しかも空からやってきたのか。
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