2~ヤクザの娘~

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電車内は気が気でならなかった。もしも万が一、万が一にも死んでしまったら・・・ 彼女を止められなかったと一生後悔することになる。 そんなもん背負って生きていけるほど俺は強くはありません。 次は新宿~新宿~ アナウンスが到着を告げる。 ハヤトは急いで電車を飛び出す。 人身事故の知らせが無いってことは・・・まだ大丈夫だ。 間に合った。 しかし辺りを見回しても彼女の姿はない。 悪戯? え? いやいやいや 無いってマジ。 それは無いって。 そしてベンチに目をやると彼女が座っていた。 ほらな。 やっぱり思い止まったんだな。 良かった良かった。 ん? ハヤトは次見たものに驚嘆した。 彼女が黒い小瓶を手に持ち、今にも飲もうとしていた。 「おいおいおい!バカ速まんな!」 一気に彼女の元へと走りだし思いっきりそれを奪い取る。 「お前マジいい加減にしなさいよ本当!つか思うんだけど何故毎回新宿!?駆け付ける俺の身にもなったらどう?何故駅にこだわる!?しかも何で青酸カリ的な物なんだよ!?駅だったら電車だろーが!」 放っておくと永遠と突っ込み続けるであろう。 すると彼女が 「あの・・・それ青酸カリじゃなくて、オロナミンD何ですけど」 「ああん!?そんな苦し紛れの言い訳なんてお父さんには通じません!つか俺お父さん?これは青酸カリですぅ。それ以上でもそれ以下でもない!はいよく見て!ここに青酸カリ…って書いてあ…あら?」 パッケージにはデカデカと“オロナミンD"という文字。 「お前斬新だな…全く斬新だよ。すげえよ」
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