2~ヤクザの娘~

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頭をボリボリ掻き、だるそうにしながら歩いて行く。 「yo yo大丈夫か俺? 自らピンチにpitch in どーせ食らうんだろーなパンチ」 平常心を保つため、ラップで気分を誤魔化すハヤト。 やけにヤクザまでの距離が遠く感じた。 一体自分は何をしているんだろうか?人様の家庭事情に首突っ込んで… どうせ俺は偽善者なんだよ。 こんなことして何かを変えられんのかよ?アホか? 「おい、オッさん!」 声を張り上げるハヤト。 そしてそれに気付きこっちを見るヤクザ御一行様。 オツ… 完全にこの状況オツ。 全身から変な汗が吹き出る。 やっぱりこんなことするんじゃなかった。 相手は5人か。 「あのよーお父さん?やたら人を殴るもんじゃねえよ。なんつーかさースマートじゃねえよ。て思ったけどどう思いますか?」 突然の奇怪な問いに夏美の父は首を傾げていた。 そして 「おい、小僧。何だお前?」 はい来た。 この独特の凄みのある声。 しかしこの程度じゃハヤトは怯まない。 「なんつーかー、娘さんの前で人殴るとか、最低っしょ」 そう言うと顎で夏美を指す。 「おい、夏美何やってんだお前こんな所で?」 するとハヤトは間髪入れずに 「今は俺と話してるんだろうが。なあ?」 ハヤトも相変わらず凄みはあるが所詮高校生。 どう考えてもヤクザの大人には叶う訳もない。 「小僧、お前礼儀がなってねえよ」 すると3人のヤクザに囲まれるハヤト。 何この状況? 展開急過ぎるだろ! やっぱりこんなことするんじゃなかった。 すると夏美が叫ぶ。 「やめてえ!お父さん!」 しかしハヤトは笑っていた。 「ひゃはははは!ヤクザとケンカだあ!!」 そしてハヤトは勢いよく3人の元へと飛びついて行った。
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