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柔道とアスファルトの地面との相性は言うまでもない。
相手は地面に叩きつけられると、そのまま伸びてしまった。
しかし、この後のハヤトには隙が生まれる。
残りの1人がハヤトの後頭部をたまたま近くに落ちていたビール瓶で思い切り殴る。
パリーン!
「榊くん!」
夏美が悲鳴に似た声を発する。
夏美は以前として1人の男に押さえ込まれていた。
「お嬢さん落ち着いて下さい」
しかし、ハヤトはまだ倒れない。頭部から流血しながらも尚も笑う。
「へへへ、痛えなあ」
ハヤトはアドレナリンが上がり、痛みすら感じなくなっていた。
不思議だ。
自分が何故こんな目に合ってる?
1人の女の為に体を張る義理が一体何処にある?
「あんたらもケンカが好きなら素手で来いよアホがあ」
気付けば周りは野次馬で溢れかかっていた。
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