毛玉のメイド宣言

4/38
前へ
/152ページ
次へ
「まてまてまて! なんという冷血人間だお前は!」 ついに毛玉が段ボールハウスから出やがったので俺は無視して早足で歩く。 後ろから小走りで毛玉が追いかけてくる。 「ま、まてとっ……はぁ、言ってるだろ……はぁはぁ」 はあはあ言ってる毛玉。体力なさすぎだろ。でもちょっと可愛いと思ってしまった自分が悔しい。 「お、おいっ……へくちっ!」 くしゃみをする毛玉。ついに耐えきれなくなって俺は足を止めた。ふおっと奇声をあげて俺の背中に毛玉がぶつかる。
/152ページ

最初のコメントを投稿しよう!

219人が本棚に入れています
本棚に追加