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「っだーもう、仕方ねーな!」
くるっと毛玉に向き直ると、毛玉が俺を見上げている。髪の隙間から少しだけ目が見えた。
「お、拾う気になったか?」
「明日のニュースで毛玉が死亡って流れたら胸くそ悪いだろ」
「誰が毛玉か誰が! 私には湖子(ココ)という立派な名前がある!」
俺が歩き出したら毛玉、もとい湖子が後に続く。文句をぶつぶつ垂れながら。
急がば回れってこのことか。今度から雨の日は公園なんかぜってー横切ってやらねー。俺はそう誓った。
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