序章第一話それぞれの意志と宿命

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…商店街へと続く道を歩いていた… 『🎶~』 【-早く刀欲しいなぁ…】 と…鉄之助はウキウキしながら心の中で思った… すると… 『-そこのニヤケた童よ…』 鉄之助が声の聞こえた方へと顔を向ける… 『-今、心の中で『刀が欲しい』と…思っとったじゃろう?』 壁にもたれ掛かって地面に座り込み、三度笠を被った長い白髭を生やした老人が、鉄之助に語りかけた… 鉄之助は大きく目を見開き、驚いた顔で老人をじっと見つめる… 『-ホッホッホ…当たりかのぉ?』 『-スっ…スゲェじーちゃんっ…今俺の考えてた事だよ…なっ…何で分かったのっ…じーちゃんってもしかして…占い師か何かっ!!?』 そう言って鉄之助は興味津々の表情をしながら老人に歩み寄った… 『-ホッホッホ…そんな所じゃな…良ければこの『果心居士』が御主の未来を占ってやろうかの?』 『-えっ!!?ホントにっ!!?タダで!?』 『-勿論タダじゃぞ…ささ、手を握らせてくれぬか?』 『-うんっ!!』 鉄之助は勢い良く手を差し出し、果心居士はその手をゆっくりと握った… ………………… 『-…爺ちゃん、どう?何か見えて-』 鉄之助が果心居士に問い掛けたその瞬間… 突然果心居士は体を震わせながら涙を流し始めた… 『-っ!!…おぉすまぬな童よ…』 『-じっ…じーちゃん…どうしたの…具合でも…』 心配した表情をして鉄之助が言う… 『--フフ…いや…気にするな童よ… 残念じゃのう何も見えんかったわ… ワシも落ちぶれたもんじゃ…ホッホッホ… 見れなかったお詫びにこの果心居士が鍛えた刀…『村雨』を貰ってはくれんかのぉ?』 何時の間にかその刀、『村雨』は鉄之助の足元に置かれていた… そして鉄之助は足元にある刀に目を向け、しゃがみ込んだ… 『-っ!!?ホントに!?コレくれるのっ!!?』 【つうか…さっき刀なんか地面にあったっけ…無かった…よな?】 『-けどこんなカッコイい刀タダでもらって-』 そう言いながら鉄之助が再び顔を上げたその時…果心居士の姿は既に其処には無かった… 突然姿を消した果心居士に鉄之助は驚きを隠せない… 『-じっ…じーちゃん…?…消えた…も…もしかして…さっきの…じーちゃんって…』 鉄之助の体が…ガタガタと震えだす… 『-にっ…忍者だったんだっ…ホントに居たんだ忍者あぁあっ!!』
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