第1章~仲間達~

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朝。 僕は、バスの出発ギリギリ間に合う、ギリギリの時間に目覚まし時計を合わしていた。 だが! この目覚まし時計の野郎! (野郎かどうかは知らないが……) 何故か鳴ら無かった! なんとか、奇跡的に予定時刻5分前に起きれた。 (いつもは30分前なんだが……) 考えていてもしかたない。 これぞ、目にもとまらぬ速さでしたくをし、家を飛び出る。 きちんとドアのかぎをしめ、ほぼ、滑り落ちるくらいのいきおいで、アパートの2階から下りる。 靴は、片方がまだはけてない。 まだ起きて5分だと言うのに、全力疾走。 「ハァ、ハァ、間に合うか?」 次の角を曲がれば、バス停が見える。 時間は……! 「しまった!腕時計を忘れた!」 しかし、戻っている時間もない。 バス停にはもうバスが止まっていた。 「まってくれ~!」 息はすでに上がり、声にならない叫び声を出す。 それに気付いたか、バスは長いこと止まってくれていた。 体を投げだしタックルの勢いで、バスに乗り込む。 フシュー バス独特の音と供に、扉が閉まる。 「秋斗!ギリギリだなぁ。」 動き出すバスの中、床に座り込む僕を呼んだのは、同じ大学に通う、大親友[川原 優希]だった。 優希は、笑いながら、手を貸してくれた。 「バスに待ってもらってよかった。」 「とめ……てくれた……のか……」 つまり、僕の叫び声は全く意味なく、優希が車掌さんにお願いしてくれたそうだ。 息も落ち着き、椅子に座り、ホッとする。 しばらくして、次の駅に着く。 そこには、背の低い女の子がバスを待っていた。 フシュー バスの扉が開き、彼女がとことことバスに乗り込む。 「あっ、秋斗さんに、優希さん。おはようございます。」 「うん、おはよう。」 「おう!」 彼女は[田辺 舞]僕らと同学年の女の子だ。 舞も、椅子に座り、大学に到着するのを待つ。 それから、10分くらい経つと、大学が見えてくる。 大学前のバス停で降りる。 ここから、大学までは歩いて5分程。 3人並んで、喋りながら歩く。 大学内に入ると玄関には……。 「あ~きとっ!!」 この、かわいらしい声の持ち主は、僕の彼女である、[釘宮 美咲]だった。 「みんなもおはよう!」 「今日も、秋斗を待ってたのか?」 「うん!そうだよ!」 「仲がいいですね。」 これは、舞。
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