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そして僕が授業中にも関わらず呆けていると、後ろからチクチクと何かで僕の背中を刺してくる人がいた。
少々鬱陶しいと思いながら、静かに上体だけを後ろに向けて聞いてみた。
「何だよ?」
「いや、お前にしては珍しいじゃん?遅刻してくるなんて、どうしたよ?」
チクチクの正体は、シャーペンの芯だった……じゃなくて、話しかけてきたのは『良』だった。
「ん~まぁ色々とあってね……授業が終わったらゆっくり話すよ」
と、言って僕は黒板の方へと向きを変えた。
そして、後ろからは『おう』という良の相づちが聞こえた。
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