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ヤンデレな姉
「起きなさい、ソラ」
静かな眠りを妨害するかのように聞こえる声
「早く起きなさい、ソラ」
変わらない口調で繰り返される
「いい加減にしなさい」
そんなこと言われても、体がいうことをきかない
「…………」
やっと静かになり、浅くなった眠りを落ち着けようとしたところだった
「ズシッ」
わずかな重みを体に感じ、首に何かが巻き付く感触があったことを気にしたときだった
「イダダダダァ!!」
「ソラはまだ起きないか、もう少し続けてみよう」
「起きました起きました!もう起きてますよ!」
「うーん、まだ起きないか、これ以上やるとソラの首が折れるかもしれないんだけどな」
「ぐあああっ!、首の心配するなら今すぐ手を止めてくれぇぇ」
「止めてほしければ、いますぐ謝りなさい」
「アキ姉、すいませんでした、今度はちゃんと起きます」
「アキ姉様と呼びなさい」
「アキネエーサマ、離してください」
「片仮名発音はいただけないわ、ちゃんと言いなさい」
「アキ姉ちゃま」
「どうやら、一生寝ていたいようね」
「すいませんでした、アキ姉様、今すぐ起きたいと思います」
「あら、起きたみたいねソラ、早く用意しなさい」
「弟を裸絞めにしといて、いまさらだな」
これが、我が暦家朝の習慣である
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