7の国へ

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From Ryosuke 「んっ...え...?」 目が覚めると僕は知らない部屋のベッドに横たわっていた。 クリーム色のふかふかの布団に白い枕。 辺りを見回すと柔らかな色使いで統一されたとても可愛らしい小さな部屋だった。 部屋には小さな窓があり、カーテンの隙間からは月明かりが漏れていた。 「僕どのくらい寝てしまったんだろう。」 そう思い窓辺に近づきカーテンを開けた次の瞬間、僕は息をのんだ。 「っ!きれい...」 窓の外には屋敷に咲いている桜とよく似た大きな桜の木が立っていた。 しかもその桜は辺りが既に闇に溶けてしまっているというのに、自ら淡いピンクの光を放ち、発光しているのだ。 「これ、どんな種類なんだろう。見た事無いな。」 そう思い窓の外の幻想的な世界に夢中になっているとドアの開く音がし、ハッと我に返った。 ドアの方を見ると上半身裸の... 「ゆっ、ゆうとくん///何してるの?」 君が立っていた。 「目、覚めたんだね。おはよう、涼介。」 バスタオルで頭をふきながらにっこりと笑う君。 風呂上がりと見受けられるあまりに露出の多い裕翔くんに戸惑っていると、君はどんどん近づいてきて。 「起きてたなら声かけてよ。そしたら一緒にお風呂は入れたのに~。」 そんな事を言う。 いや、おっお風呂!? 「えっ、ちょ..は?」 ものすごく動揺した。 「あははは!涼介おもしろいね。冗談だよ。」 髪から垂れる雫を光らせながら楽しそうに笑う。 きっと今、僕の顔は真っ赤だ。 「///あのさ、状況がよくわからないんだけど、まず僕はどこにいるの?」 聞いてみた。すると君はこう答えた。 「あぁ、そうだね。ここはね、7の国。この世界は人間の感情をコントロールするために作られたんだ。」 「人間の感情を...」 どういう事だ? 「そう。人間の感情ってたくさんあるでしょ?泣いたり、怒ったり..笑ったり!そういうたくさんの感情はまず光の結晶になって人間界からこの世界に届くんだ。その感情の結晶をこの国を治めている方が浄化してくれる。この力を僕たちは7の力って呼んでるだ。」 「人間の感情がこの世界でコントロールされてるってこと?信じられない。」 そんなことが実際にあるとしたら、どんな理屈を使っても証明できない。 「本当だよ。だから君はここにきた。」 そう言って一層優しげに微笑む。 「僕..?僕の感情が何か関係してるの?」
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